アソビエイト

初めての体験というのは、どうしてこうもワクワクするのだろう。

 

初めての国際線、飛行機の小さな窓から見える外の景色に、子供のようにはしゃいだ。

席はエコノミーだし、ギリギリ翼の上で外の景色がよく見えなかったが、私達にはこれくらいでちょうど良いだろう。

 

今日こそは定刻通りに搭乗、そして大幅な遅れもなく離陸した。

飛行機と共にようやく軌道に乗った私達だが、これから先まだまだ試練が待っているに違いない。

もしかしたら乗継地のシカゴでロストバゲージを経験するかもしれないし、ホテルに辿り着けずに見知らぬ土地を彷徨う羽目になるかもしれない。

旅のトラブルは決して他人事ではないのだ。

 

しかし、数々のトラブルを乗り越えてこそ「旅人」。

昨日経験した予想外の事態は、私の「旅人力」をアップさせてくれたように思えた。

 

私の崇拝するしいたけ占いで、双子座は「はしゃぎながらも落ち着いている」という言葉を見つけたことがある。

この旅は、まさにその言葉がぴったりと当てはまっていたように思う。

 

日本人の添乗員さんに乗り継ぎについて質問すると、とても親身になって教えてくれた。

きっと大丈夫ですよ、と言う彼女の笑顔に安堵した私達は、初めての国際線の機内サービスを存分に楽しむことにしたのだった。

 

まず最初に、もらったイヤホンをどこに接続すれば良いのか分からない。

アメリカ人の添乗員さんしか通らなかったので、身振り手振りでなんとか質問した。

何が言いたいのかすぐにわかってくれた添乗員さんは、笑顔でここだよ、と教えてくれた。

お礼を言ったあと、なんと間抜けな田舎者だ、と自分達を笑った。

しかしここから数日間、身振り手振りで自分たちの言いたいことを伝えなければならない。

そして、この英語力の無さがなんとも今後の人生の教訓になろうとは、このときはまだ思ってもいなかった。

 

 

初めて見るエンターテイメントのページにはしゃぎ、その中に話題のアニメを見つけた私は早速再生ボタンを押した。

どれもこれも初めて尽くしで、スナックの一つにもドリンクの一つにも、いちいち感動してしまう。 

多分向こうに到着しても、寝ている間以外はずっとワクワクしているのだろう。

いや、寝ているときも夢の中でワクワクするのだ、きっと。

 

 

そして間もなく運ばれてきた機内食にも、やっぱり感動した。

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思ったよりボリュームがあって、味付けも濃い。

チキンorパスタでチキンをチョイスしたのだが、何故かパンとご飯が両方ついている。

炭水化物and炭水化物、これは普通なのだろうか。

 

 

二回目以降からもいちいち感動して写真に収めていたのだが、だんだんとその量と回数が異常なことに気付いた私は青ざめていった。

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わずか約12時間のフライトで、間食のハンバーガー含め全部で3食出てくる。

寝る間も惜しんで食べるのが普通なのか?恐るべし。

 

帰りはニューアーク国際空港から成田への直行便だったのだが、量も回数もこれより明らかに少なく、日本人向けだと感じた。

 

食べては寝て、食べては寝てを繰り返すと、あっという間にシカゴのオヘア空港に到着した。

先ほど対応してくれた女性添乗員の方に、またもや勇気付けられて飛行機を出ると、そこはもう私達の知る場所ではない。

 

私達はついに、アメリカに上陸したのだった。

 

しかし感動もそこそこに、重い荷物を引き摺って歩き出す。

ここでドキドキの入国審査をし、再び荷物の預入、身体検査を経て、次はラガーディア空港に向かわなければならない。

感動も束の間、とにかく乗り継ぎに必死だった。

 

「なんだ、簡単じゃん」

危惧していた難関の一つ、入国審査はあっけなく終了した。

そして謎の対抗心まで芽生えた最大の難関である乗り継ぎも、難なくクリア。

あとは目的地に到着するのを待つのみとなった。

 

一度は足止めを食らい、突き付けられた新たな試練に戸惑ったものの、いとも簡単にクリアできたときの気持ちの良さは癖になる。

言わずもがな私は心配性な性格なのだが、最近それが少しずつ変化してきているようだ。

この旅の同行者を探さなければならなかったときも、不思議と少しも焦らなかった。

全ては成るように成るのかもしれない。

 

そう思うと緊張が解け、一気に襲ってきた睡魔。

今日の自分に満足した私は、その睡魔に抗うことなく身を委ねた。

 

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